私の歩き方

私の日々の徒然

相手の目線で見ること。福祉の仕事を通じて知ったこと。

私は福祉の仕事の中でも、就労支援と言われる分野で働いている。

 

私がこの仕事を始めた20年前は、

まだ就労支援と言われる制度は無くて、

企業もまた障かい者と言われる人は良く分からなくて、

求人も今より少なくて、

みんな、少しの求人に何とか申し込んで、

嫌な仕事でも辞めたら次無いからと、

本人も支援者も思い込んで働いていました。

 

私も、障がいのある方が働くことは

本人にとっても、会社にとっても

どんな意味がある事なのか

全く理解しないまま

支援者という立場で、毎日ご本人達とも

会社の方とも会って話していました。

 

経験も知識も浅く、プライドばっかりの私は

社会のことも

会社経営のことも

障がいのある方が、理解を得ながら働くことも

仕事を選ぶ範囲が少ないことも

仲間達には夢を見ることを諦めた人が何人もいることを

何もわからず、私の主観で、関わっていました。

 

当然ですが、

毎日の会社訪問は苦痛になり

ご本人達とのコミュニケーションは上手くいかず、あの職員は嫌だといわれ。

訪問先からも、仕事の出来なさを指摘されていました。

それでも、まだ職場に不満を言い

コミュニケーションの取れないのを時間や相手の障がいのせいにしていた自分がいました。

 

 

あの頃、本当に相手の目線で見るってこと

全くしようとしてなかったんだと思います。

その必要性すら理解していなかった。

 

 

大学出の若造は

アルバイト何箇所しましたくらいの経験しかない私は

相手の目線で見るなんて事、想像もできなかったのです。

恥ずかしい。

 

それでも、

沢山の会社の方から厳しい言葉を頂くなかで

なぜ障がいのある方と働くのか

その価値を若造の私に、仕事の時間を割いて教えてくださった沢山の社長さんたち。

 

それでも、大変でも

どうして毎日仕事に行くのか

どうして仕事に行けなくなるのか

何にも分かってない私に態度や言葉で優しく教えてくれた、障かいがある皆様。

 

 

みんな

私の方に回って見て、

私の思いや考えを知ろうとしてくれたから

私も頑張れたのかもしれないと、今になって思うことが沢山あります。

 

相手の目線で見ることは

相手の心に、本当に寄り添って

感じようとすること。

 

その人が、私から見たらどんな状態とか

周りから見たらこんな状態とか

客観的な冷静さも大切だけど

そういうの抜きにして

今、その状態のその人が心から望んでいることは何なのか。

心から関心をもって見つめること、聴くこと。

 

今、就労支援をしながら

この視点を忘れなければ

みんな望んだ人生が送れるお手伝いをブレずに出来るのではないかと思います。

 

そして、これは

障がいのあるなしではなく、人として誰かと関わる上で本当に大切なこと。

 

たまたま障がいのある方を通じて、知ることができました。f:id:macham0557:20190601214229j:image