後継者が居ない。だから、サラリーマンは300万円で小さな会社を買いなさい。
まずは、「会社を買う。」の前に「会社って売っているの?」
これが私の最初の疑問でした。
全く知識の無い私は、この疑問の解決が先だったので
こちらについて、本を読み進めながら調べてみました。
著者の三戸氏は、日本創生投資という中小企業の
「事業継承」や「事業再生」を引き受ける投資ファンドを運用しています。
会社は個人でも売り買いできるものなのです。
三戸氏は著書の中で
日本の中小企業は、これから10年間で
126万社が廃業
650万人の雇用が喪失
するという
大廃業時代に突入したと言います。
そして、この大廃業時代において
多くの企業がM&A(会社売買)を希望している、というのです。
そして、その理由の一つが「後継者問題」です。
中小企業の半数以上が何らかの理由で「黒字廃業」しています。
※ここからは、サラリーマンは300万円で小さな会社を買いなさい 人生100年時代の個人M&A入門 第4章から要約しました。
・日本の企業数
日本の企業数410万社 → 内中小企業380万社
日本の就業人口6500万人 → 16人に1人が社長
・社長の年齢と事業継承状況
社長が60歳以上の会社 200万社
→ 内後継者不在 100万社
事業を何らかの形で他者に引き継ぎたい社長
→ 60パーセント
事業継承を検討したが、自分の代で廃業はやむ得ない
→ 30パーセント
日本の大体をしめるのは中小企業です。
その中小企業の多くの会社で
事業継承問題が起きています。
そして、多くが事業継承を望んでいます。
・後継者がいない理由
日本の中小企業の多くが同族経営なのに、継承の対象となる人が跡を継ぎたがらないのです。
なぜなら社長の子供達は
熱心な教育を受け → いい学力をつけ
→ 良い学校に入り → 都会のいい会社に就職し
→ 都会で結婚し → 生活の基盤も都会になり
→ 地方に戻らない → 親も子供に無理に会社を継がせない
この結果、社長交代の新陳代謝が進まず、社長業も高齢化しているのです。
この本にもある
「痛くない注射」で有名な岡野工業も、
後継者問題で2018年に廃業。
日本の財産でもある、素晴らしい技術も
後継者がいないことで失われてしまう、こういうことが実際に起き始めています。
・中小企業の従業員が跡を継げない理由
ワンマン経営者が多い。
最新のマネジメント教育を受けていない
腕の良い職人でも、経営は知らない。
従業員側も、社長になる気が無い。
・黒字廃業を放置すると
2025年までの累計で
雇用の減少 → 650万人(就業人口の約10%)
国内総生産の減少 → 22兆円
これは、日本全体にとっても、大きな問題です。
三戸氏は会計編の「はじめに」の中で
大廃業時代においては、会社を買うことがひとつの社会貢献になります。
「基本的な会計の知識を持って」
「実際にやってみる」ことで
「そんなに難しいことでは無い」ことが分かります。
「会社を買う為に特化した」
「必要最低限の会計の知識」を
「誰でも分かるように」伝えるのが本書である。
このうように書いています。
お金を儲けることは、個人の資産が裕福になる
ということのみではなく、
価値のある会社や事業を継承し、社会的にも貢献し
そこで発生した利益をさらに循環させて
日本全体を底上げしていく。
そういう意味合いでの会社売買のススメでもあるのdフェス。
まずは、会社は売っていること。
そして、なぜ売っているいるのか。
それから、なぜ買うのか。を
かいつまんで要約してみました。
では、また次回!