私の歩き方

私の日々の徒然

打ち上げ花火下から見るか横から見るか。を観た。

岩井俊二監督の

「打ち上げ花火、下から見るか横から見るか。」

を観た。

 

www.youtube.com

 

原作である本作品は

小学生の主人公ノリミチ(山崎裕太)とクラスメイトのなずな(奥菜恵)との

夏祭りの日の出来事を描いている。

 

なずなは、事情があって転校する。

家庭にもいろいろあるようだが

なずなから手紙を受け取った三浦先生のセリフと

なずながノリミチに言う

「裏切られるのが、血筋みたい」という言葉

一瞬だけ登場する母親となずなのやりとりのみで

詳しくは描かれない。

 

ノリミチは釣具店の息子

平穏な家庭で育つ普通の小学生。

なずなのことは意識しているが

なずなを「好きだ」というセリフは

ノリミチからは一言も出てこないけど

ノリミチがなずなを見るときの表情

なずなを裏切ったユウスケへの怒り

ユウスケに裏切られたなずなに伝える言葉で

心情は描かれていく。

 

ストーリーのすべてに

物語の具体的な説明やセリフはないけど

登場人物のキャラクターや背景が

象徴的に丁寧に表現されており

なずなとノリミチの「かけおち」に引き込まれていく。

 

ノリミチの友人4人が

灯台に打ち上げ花火を見に行く道中も

その時代にしか経験出来ない少年同士の

みずみずしい感性が描かれている。

 

本作品の中にある3つのストーリー

・なずなの本当の夏の1日

・なずなの空想の夏の1日

・少年たちの夏の1日

 

岩井俊二監督は

未熟な年代では言葉にできないであろう

切なさやときめきや、時に大人びた感情を

打ち上げ花火と一人の少年の視点で

描いている。

 

昨年公開されたアニメ版は

観ていないけど

主人公は高校生らしい。

内容も、原作とは少し違っているようだ。

 

 

初々しい奥菜恵の棒読みの演技

スラムダンクやJリーグなど時代を感じさせるセリフ

今の時代に…と思いきや

尚更に素晴らしさを感じれる作品。

岩井俊二監督の作品はやっぱりいい。

 

 

アニメ版を観ていない人は

是非原作を観てから観てほしい。

 

matome.naver.jp